約 198,068 件
https://w.atwiki.jp/bar41/pages/61.html
429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/04(月) 02 36 07.46 AB6D7RL70 とりあえず投下。眠いから続きは無理ぽ 俺には6つ年の離れた弟がいる。 両親が別居して今は離れ離れで暮らしている。 俺は親父と一緒に東京で、弟は母さんと一緒に栃木で暮らしている。 親父は東京で大企業の社長を務めてる。 母さんは栃木の実家で農家を手伝いながら生活している。 俺が15歳の頃に両親は離れた。そんなわけで弟との思いではあまり無い。 9年しか一緒に生活できなかったんだからな。 両親が離れて暮らすようになったのは弟の病気が原因だった。 弟はとても病弱な体質で都会の空気が合わなかった。そして、9年前に突然症状が急変した。 それで一家で母さんの田舎に引っ越すはずだったんだが、そんな時親父は会社の社長に就任。 何千人の社員を置いて田舎に行くわけには行かなかった。 そして、都内の高校に推薦入学が決まっていた俺は親父の所に残ることにした。 両親が別居して9年がたった。そんな時突然母さんから手紙が届いた 『○○の症状が良くなったので、東京に戻ります。』 その手紙が俺の人生は狂わせた・・・ それなんか恋風?だが気にすんな。ハッピーエンドにはならないっぽいな 745 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2006/09/04(月) 21 23 43.61 34bO5w2Z0 429の続き。だいぶ間があいたお 母さんからの手紙が届いて数日が立った。 いつになったらこっちに来るんだろう・・・まぁどうでもいいか。 そして俺は近所のスーパーに買い物に行った。 たしか今日は納豆半額の日だったな。納豆を1週間分買い、店内を少しブラブラして店をでた。 帰宅途中ふと思い出す 「あっ!今日ジャ○プの発売日だったな」 今週のワン○ースおもしれぇwww つかいつになったらハ○ターハン○ー再開すんだよwww そしてジャ○ーを読み終えた俺は、コンビニを後にする。 俺の前に15,6歳くらいの女の子が歩いていた。 そういえば弟もあれくらいの年齢だったな・・・ ん?財布落としたぞ。 「おーい君ー!財布落としてるよー」 そういって俺は財布を拾い、女の子の元まで走っていった。 「あっ・・・」 声がでなかった。完全に見とれてしまっていた。 これはカワイイとかのレベルじゃ語れないほどの逸材。 「あのぉ~僕の顔になにかついてますぅ~?」 あぁ・・・これが萌えなんだね・・・俺、何時死んでもいいかも。 「あのぉ~?」 はっ!?もう少しでお迎えが来るところだった。 「これ、君の財布でしょ?」 先ほど拾った財布を差し出す。ずいぶん汚らしい財布だな。 「あっありがとうございますっ!」 そういって少女は立ち去ってしまった。 鼻の下伸びてたかな?
https://w.atwiki.jp/moematome/pages/654.html
名前 カメックス(デフォルト名) 種族 (ゼニガメ→)カメール→カメックス(話) 性別 ♂ マスター サトシ(ぽっけぽけの人)→アヤカ→野生 うp主 ぽっけぽけの人 サトシとカメックスの息子であり、元ゼニガメことアヤカの弟。 第三部で、姉のパートナーとして彼女の旅に同行する。 えびそばに負けたことで「ヒロユキを救えない」と悲観してばかりの姉を叱咤。 パーティを離脱し、一人で帰省することを決める。 うだうだと悩み続ける姉を見かねてのことだったが、その真意は姉に伝わらなかったようで大げんかに発展してしまった。 後に萌えもんタワーでヒロユキ達と対峙した際に再登場。 カメールからカメックスに進化していて、『仮面ライダーカブト』の矢車想/仮面ライダーキックホッパーのようにやさぐれた姿で再登場。 ヒロユキ達を圧倒するが、蘭宮の猛攻に耐え切れず基地に連行されてしまった。 その後はロケット団らしき組織によってRカメックスへと改造されてしまうも自我は残っており、その時一緒にいたRマルマインと恋仲になって組織を脱却。 現在は彼女との結婚を真剣に考えており、サトシを安心させた。
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/5828.html
関連スレ 正解:サイコロを思いっきり地面に叩きつけるなど多数 関連キーワード 弟君 726 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 01 04.65 ID ??? 久し振りに弟の報告なんだけど、去年は弟がPLのゲヘナのキャンペーンをやっていた。 弟がやっていたPCはイメージ優先で正直かなり残念なキャラだった。 銀糸の民という魔術に高い適正を持った種族を選んだのに技能は刀士と暗殺士 という前衛職業を選び、武器も万能なる御手ではなく双耀無しの双刃の煌き というかなりアレな選択。 そんな弟は当然戦闘ではそこそこガチな獣甲に活躍で足元にも及ばない事に不満を持ち、 PTの戦力のバランスを取るために冥獄刀を鍛える金を寄越せと報酬を均等に分配 するのでなく自分に大量に寄越すように要求して、逆に獣甲にはそんなに強ければ もう武器を買う必要無いだろと言い出す。 しまいには一人だけ強いのはバランスが良くないからとGMに獣甲のリビルドを要求し出す。 さらに、後衛のうちらにも獣甲をサポートするのではなく自分をサポートしろとか、 インペイルを取れとか言い出す。 情報収集や偵察でも感覚共有+分体する妖霊やゴーストマウスを使う神語に 対抗しようとする。 ヒロインが出てくると見目麗しく鋭利な刃物のような雰囲気を纏った俺に一目惚れした とかGMが何か言う前から勝手にこいつは自分に惚れたはずだとか言い出す。 こんな感じで去年も弟は何一つ改善されなかった。 727 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 06 50.91 ID ??? じゃあ追い出せよ 728 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 08 29.87 ID ??? イメージ優先ならうちにも邪眼暗殺黒炎刀士なるものが生息しているんだが。 729 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 09 48.59 ID ??? 平謝りして連れ帰れ。それが家族の義務だ 730 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 10 22.01 ID ??? 俺の鳥取にもいるが・・・身内じゃないだろうなw 731 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 13 40.67 ID ??? 726 まだ弟君のいる環境で遊んでたのか…… 732 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 14 39.86 ID ??? 729 このスレに来てまだ間もないのか? 報告者の弟じゃなくて過去のMKPの代表の弟だよ。 733 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 20 27.43 ID ??? ああ、これか。良く覚えてるもんだな 734 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 26 16.92 ID ??? 報酬を均等に分配するのでなく自分に大量に寄越すように要求 ……この手の報告聞くといつも 「今回活躍してたし、刀士PCが多めに持ってっていいよ。刀鍛えといで」 「あ、そんじゃ獣甲PCには私のぶん分けてあげる。いま欲しいものないし」 みたいな譲り合いに終始するうちの鳥取が ものすげーガラパゴスなのかと不安になるわ 長いことこのスレ見てるけど、おかげで報告できそうなネタが一つもないw 736 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 29 13.50 ID ??? 銀糸の筋力で双耀って意味あったっけ? 737 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 31 02.25 ID ??? 俺に惚れたはPC発言でよく使うなー すぐさまその女性にビンタされるとこまで様式美。 738 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 31 16.78 ID ??? アメリカだと手に入れた莫大な報酬を巡ってPvPにハッテンするんじゃないのかにゃー? 741 :NPCさん:2011/02/22(火) 15 34 30.22 ID ??? 代表がksな所は大抵ksの法則 749 :NPCさん:2011/02/22(火) 17 14 10.49 ID ??? ガッチガチにすれば大金が入る依頼ができるからな 報酬に貪欲なればこそ刀、霊巣、獣甲に金を集めるのは当然 751 :NPCさん:2011/02/22(火) 17 15 07.18 ID ??? 無い訳じゃないんだ。 欲望を満たすために必要な金と時間が足りないから手の届く範囲でやり繰りしてるだけなんだ。 752 :NPCさん:2011/02/22(火) 17 16 24.30 ID ??? 1人で敵全滅させるようなPC作ってるならいざ知らず 相対的に見て強いから自重しろってのは… 753 :アマいもん:2011/02/22(火) 17 20 25.59 ID ??? 751 いや、たぶん「手の届く範囲でやり繰りしてるだけ」なのを指して、気概が足りんってゆってるんだと思うぞw 問題は無理して良い装備や魔法を手に入れても、たいして戦力が上がらないシステムの方か喃。 768 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 12 01.20 ID ??? >情報収集や偵察でも感覚共有+分体する妖霊やゴーストマウスを使う神語に対抗しようとする。 これは困なロールなの? 苦手な人が最初から諦めて得意な人の独擅場になるよりは、苦手な人も挑戦して得意な人を引き立てたほうがいいんじゃないの? 771 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 27 43.74 ID ??? ゴーストマウスがある神語術は抵抗が存在しない、敵相手でも言えばかかる類いの術だからな んで、ゴーストマウスは嘘がつけない GM的には僅かに気力つかわせて、神語が掲示板か伝言板を翻訳するだけのようなイベント わざわざ技能でどーのは時間のむだってか、暗殺持ちなら携帯拷問具とか使いたかっただけだろう 772 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 39 39.01 ID ??? 死者よ、我が問いに答えよは死体にしか使えない上に回数制限つきだしそこまで便利ではないけどな。 773 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 39 52.72 ID ??? どう考えても最初に困ありきのバイアスで見てるようにしか思えない 774 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 46 14.99 ID ??? 生かして聞きだしてもどうせ真偽確かめる為に首チョンするだろw 775 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 47 32.24 ID ??? 私怨や実演を除けば ここに投稿される程度には困だろ? それをバイアスと言われてもな 776 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 53 26.10 ID ??? GM「死者は一つの問に対して聞いてないことまでベラベラ3日間ほどしゃべり続けます」 PC「次の問に・・・」 GM「一つ目の質問の答えが終わってないので受け付けられません」 777 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 57 37.46 ID ??? 776 いや、聞いてないことは話し続けられないぞ 778 :NPCさん:2011/02/22(火) 18 58 07.38 ID ??? 何カ月にも渡って連続物のように投稿する奴ってやっぱ私怨なの? 正直、なんで抜けるなり、対策ねるなりしないのかが分らんね。 嬉しそうにはしゃいで報告する前にやることあるだろ。 780 :NPCさん:2011/02/22(火) 19 05 22.16 ID ??? 777 Q.お前を殺したのは誰だ A.犯人は5才の頃にハイキングに行った帰り農場を経営しているおじさんの 上着の色の靴下を履いて、昔・・・・いつだったか高熱を出して寝込んでいた私のお見舞いに来てくれた あれはジェファーソンだったかトーマスだったか・・・が合唱コンクールで張り切って バスなのにアルトの声を出そうとして裏返っていた声にも程良く似た声をしたry 783 :NPCさん:2011/02/22(火) 19 09 24.89 ID ??? 780 >あれはジェファーソンだったかトーマスだったか 犯人はトーマス・ジェファーソンか 784 :NPCさん:2011/02/22(火) 19 11 30.16 ID ??? 783 違うだろ、トーマスかジェファーソンの裏声に似た声の奴が犯人であって、 トーマスでもジェファーソンでも無いんだよ。 我が国の国語力の低下は目を覆うばかりだ。 785 :NPCさん:2011/02/22(火) 19 12 36.55 ID ??? とりみきのまんがであったなあ 「事件を最初から説明するぞ。 『地球にはパンゲアという巨大な大陸があった・・・』」 788 :NPCさん:2011/02/22(火) 19 16 08.53 ID ??? 785 宇宙開闢にまで遡らない分良心的じゃないか スレ265
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/3912.html
「元人間の俺の経験からみて、 今のおまえに足りないものがある」 「危機感だ」 「お前、もしかしてまだ…… 自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?」 冨樫義博氏の漫画『幽☆遊☆白書』の登場人物。 アニメ版での声優は『クレヨンしんちゃん』のアクション仮面や『戦国BASARA』の武田信玄などを演じる 玄田哲章 氏。 「戸愚呂兄弟」の弟の方であり、単に「戸愚呂」とだけ呼んだ場合は基本的にこちらを指す。 作中でも「戸愚呂」「戸愚呂弟」「戸愚呂(弟)」などとしか呼ばれないため下の名前は不明。 そもそも戸愚呂というのが苗字なのかも不明。 原作中盤の「暗黒武術会編」における大ボス的存在。 「四聖獣編」に続く強敵として登場。 垂金(たるかね)という極悪な金持ちに雇われた用心棒として、幽助&桑原のコンビと戦い、 圧倒的なパワーと、変幻自在の武器となる兄とのコンビネーションで二人を苦しめた。 最後は幽助の霊丸を受けて加速した桑原の霊剣で腹部を貫かれ死亡したと思われたが、 これは幽助達の力を見極めるため(+垂金を陥れるため)の芝居であり、 その後、戸愚呂は幽助の前に現れ自身の圧倒的な力を見せる共に、 裏の世界の邪魔者を見世物的に始末する「暗黒武術会」へと招待した。 見かけの割に話し方は紳士的。しかし強さにひたすら執着する冷酷な性格で、 「強くなるのを止めた時、そいつは既に死んでいる」とまで考えている。 そのため、弱者はかつての友であろうと慈悲無く殺す。 強い相手と戦う事が至上目的であるため、強くなりそうな相手を成長させようと仕向けたり、 戦う相手を探すため、魔界への門を開こうとする左京に雇われている。 元々は人間で、幻海とは武術仲間であり恋人……だったかどうかまでは定かではないが、お互い惹かれ合うものがあった事は確からしい。 明言されてはいないが霊光玉の事を知っていたため同門であった可能性が高い。 しかし、その強さのせいか凶悪な妖怪に目を付けられ、為す術なく打ち倒された上弟子全てと格闘仲間一人を目の前で食い殺されてしまう。 その事件がきっかけで無情の修羅と化し、復讐のため50年前の暗黒武術会に参加し、仇の妖怪を殺して優勝。 幻海や他の仲間達が止めるのも聞かず、その褒賞として妖怪へと転生した。 ちなみに、この時戸愚呂兄も共に転生している。 「わたしゃあ能のない妖怪でねェ。 唯一できるのがこの筋肉操作なんですよ」 妖怪としての能力は「筋肉操作」(「爆肉鋼体」とも)。 その名の通り筋肉が増大し、妖力が増すという単純明快な能力だが、その力は絶大。 自在に姿を変える能力を持つ兄が様々な武器と化し、その力を更に高める事も出来る……と、最初は言っていたが、 その時は「わざと負けるために手を抜いていた」状態であり、信憑性は微妙な所。 また、力の発揮具合を「○○%」というように自ら段階に分け、相手によって使い分けている。 最初にヘレンと戦わされたり幽助達と戦ったときは20%から30%で、 60%でビルを解体できると本人は語り(アニメでは基礎柱をまとめてラリアットで折って実演して見せた)、 80%辺りまでいくともはや「肉の形をした鎧」と言った風情で、並の妖怪はその妖気を浴びただけで消滅してしまうほど。 戸愚呂チームのメンバーである鴉と武威はかつて戸愚呂兄弟に敗北し、その際戸愚呂に80%の力を出させた事がある。 また、武威の方はその後の修行により当時より遥かに強くなったらしいが 戸愚呂の方は更に強くなっており、自分では戸愚呂には勝てないと悟っていた。 そして、100%となると…… 「初めて“敵”に会えた…。いい試合をしよう…」 上記のように筋肉の異常発達を起こし、肌の色も変わる。 更に、この状態では肩の突起から、誰彼構わず命を奪い吸収する。 瞬間的に100%を越えた状態の「100%中の100%」では、 体を更に禍々しく巨大に膨張させる。流石、伊達に人間をやめてはいないというか。 自らの肉体こそが至上の武器にして防具であるため、彼は他のキャラクターのように気などを使う技を持たない。 振り抜いた拳から放たれる空圧や、親指を弾いた際に生じる空気弾ですら強力な飛び道具と化し (原作及びゲーム版ではそれぞれ「空拳」「指弾」と称されている)、 80%の状態ですらただ力を込めたパンチで広さも深さも10m以上の巨大なクレーターを地面に作るほど。 並の攻撃ではかすり傷一つ付けられず、100%の状態では幽助の数十メートルある闘技場の壁を貫通し森を吹き飛ばす程の霊丸すら一喝で掻き消してしまった。 最後は全力を出せる相手と判断した幽助に「100%中の100%」で立ち向かい、渾身の霊丸を打ち砕くも反動に耐え切れず、体が崩壊して死亡。 死後の裁判にて「格闘家としての実績を考慮すれば軽い地獄で済む」と宣告されるも、自らの意志で地獄でも最も過酷な「冥獄界」へと堕ちていった。 その際、自分が殺した幻海と再会し、幽助を助けるように助言し謝罪を告げている。 「奴は必ずまだ強くなる だが間違えればオレみたいになっちまう お前がもう少しお守りをしてやれ」 「世話ばかりかけちまったな………」 この他、戸愚呂の雇い主である左京は「桑原を本気で殺す気はなかった」と評し、 また戸愚呂自らが殺した幻海の遺体を万全の状態で保存しておくように指示する(後で蘇生させるため)など、 冷酷非情であったが単純な「悪」としては描かれていない。 また、100%状態の戸愚呂は、皮肉にも人間の頃の彼が仇と狙った妖怪と似ており、 こうした戸愚呂の生き方は、作中でも「自分自身を許せず戦い続けた不器用な男」と評されている。 暗黒武術会の次のエピソードである「魔界の扉編」にて、霊界の定めたランクではB級上位に相当すると語られた。 これは当時人間界にいる妖怪で最高クラスの実力者である(ちなみに、暗黒武術会終了時の飛影がB級中位クラス)。 最終的には少年漫画特有のパワーインフレが起き、彼以上に強いキャラもどんどん登場するのだが、 その中でも圧倒的な強さや非情さ、垣間見える人間臭さなどから、本作の読者人気投票でも高い人気を誇る。 余談だが酒が飲めないらしく、左京に進められた時には代わりにオレンジジュースを頼んでいた。 恐らくオレンジ果汁100%中の100%製の天然ものだろう。 「酒はダメなんで、オレンジジュース下さい」 (※アニメでは「でも、烏龍茶も捨てがたいですね」と付け加えている) + 蛇足的補足 ちなみにこのランク付けは霊界が独自に決めたもので、「霊界がどれくらい対応にてこずるか」というような基準であり、 完全に強さを表しているわけでもない。 「A級妖怪」は霊界のエリート戦闘集団「特防隊」が全員がかりで一体のA級妖怪と互角に渡り合えるレベルで、要するに全力で相手をしないといけない強さ (妖狐時代の蔵馬や邪眼を移植する前の飛影がこのランクに位置しており、蔵馬は特防隊との戦闘で深手を負わされた過去を持つ)。 これを超えてしまう連中は「霊界には手が出せません」という事で、いくら強かろうと一律「S級妖怪」としてランクされる (よって自ら「不器用で筋肉操作しかできない」と自称していた戸愚呂は、 単純なパワーがあっても霊界が対応しやすいのでランクが低くなった可能性も有り得る)。 また、肉体的な強さ以外に判断力もランクにかかわるらしく、 作中では「B級付近を境に人間界で言う所の高い知性と理性を持つ妖怪になる」と語られているが、 後述の結界などの判定はこれとは無関係に妖力の強さなどで決定されているらしく、 「魔界統一トーナメント編」で登場した北神達(本来はS~A級なのを意図的に寄生生物を付けてD級以下に弱体化していた)などは、 知能はそのままに人間界を訪れている。 なお、霊界は「人間界と魔界の間にA級妖怪でも通過できない結界*1」を「魔界の扉編」冒頭時点で張っていた。 ただし、この結界は強度を優先した大掛かりなものだった*1ため、 A級以上は通過不能(コエンマ談)だが、B級以下は次元の歪みのような穴が開くと通過できる。 ただ、これも強くなるほど通過が難しくなるという事が戸愚呂の口から語られていた。 ゲーム作品における戸愚呂 SFCソフト『幽遊白書2 格闘の章』では暗黒武術会編までのストーリーのため、ラスボスを務めている。 「戸愚呂」(30%に相当)、「戸愚呂80%」、「戸愚呂100%」の3キャラが存在し、幻海共々優遇されている。 前者二種は外見はただの色違い(下のgifアニメ参照)だが、80%の方には技が幾つか追加されており、性能は向上している。 しかし、どちらも当てて不利になる通常技が多く弱キャラだった。 超霊撃(超必殺技)の「ダークネスボディブロー」は一瞬で相手の目の前に移動し、ガード不能のパンチを繰り出す技。 一見かなり強い技のように思えるが、実際は見てから飛べる上に飛んでいる相手には当たらないというかなり微妙な技である。 ただ、移動している際は姿が消えてるので相手の飛び道具をすり抜けられるという利点はあるのだが。 参考動画 100%版は外見・性能が大きく変化する。 通常技は格段に強くなり、P投げは戦闘開始と同時に投げられる程の吸引力となる。 超霊撃の「フルパワータックル」は、100%中の100%形態に変化して体当たりするという単純極まる技だが、 ガード不能で出が早く、出掛かり以外は完全無敵、その上巨体のために飛び越す事も困難という強烈な性能を誇る。流石ラスボス。 安定して回避できるのは当て身避け技「残像」を持つ飛影、しばらく滞空できる陣、二段ジャンプできる少女幻海など、ごく一部のキャラに限られる。 ただ、それも当然反応できなければ話にならないので、至近距離で出された場合はやはり為す術は無い。 メガドライブ版となる『魔強統一戦』では、デフォルトで100%の容姿で戦う。 文字通りのパワーキャラの位置付けで、細かなコンボはそこまで多い方ではないが、必殺技のダッシュアッパーで 相手を宙に打ち上げた後のダッシュストレートでごっそりと体力を奪うパワーっぷりは驚異である(しかも繋げる難易度はそこまで高くない)。 ただその分、多人数で攻め込まれると中々反撃する手立てが少ないので、切り返しがしにくい局面に立たされる事もしばしば。 一応「喝」といった跳ね飛ばし技や「指弾」という多段ヒットする見えない飛び道具で距離を取る手もあるが、 気力が無いとそれも使えないためゲージ管理にも気を配る必要がある。 ちなみにこの「喝」、原作再現となる霊丸はもちろん、超必殺技の黒龍波ですらかき消す事が可能だったりする。 超必殺技のみだが100%中の100%形態となって突進する技もある。 感覚としてはSFC版の「フルパワータックル」と似たような感じだが、プレイアブルキャラという事もあって凶悪な性能にはなってはいない。 それでも全身無敵で多段ヒットするため、無敵や相殺から強引に相手を轢き殺す事も可能。根元から当たれば相手のライフを半分持っていく。 「100パァ中の100パァッ!」というナイスなボイスも入っており、人気の高い技である。 しかし彼の恐るべき神髄は『THE BATTLE OF 幽★遊★白書 ~死闘!暗黒武術会~』にある。 このゲームのラスボスである彼と戦う前に強さを通常、80%、100%の中から選択できるのだが…。 + 100%だと… 体力が非常に多い上、ダメージを受けても徐々に回復する ガードしても最大体力を削られる凶悪性能の「指弾」(しかも中&下段の2種類ある) 発動が早く攻撃力も高い上に、ガードブレイク&追撃性能もある「喝!」(連射性能も高いのでこれを連打されるだけで終わってしまう事も) 一部のキャラなら出来る10割コンボ持ち …以上の事を踏まえて難易度だけなら最強の尖兵やすっごいラスボス以上と言われている。 しかもこれほど鬼畜レベルな強さを持つ彼に3回勝たなければならない。どうしろと。 なお、格ゲーとしての出来はお察しください この強さ、正に100%(15 04~) これ以外に格闘ゲームではないが、 ナムコから出ていたシミュレーションゲーム(というか、アクション要素を排してコマンド入力にした格ゲーのような内容)『幽☆遊☆白書(+特別編)』でも、 このような%による変化を再現して「100%になると燃費が劇悪になるが火力が凄まじい」など、格ゲーでいう爆発力が凄いキャラになり、 このため対戦バトルに特化した特別編に至っては「ピーキーすぎる性能で対人戦の使いやすさでは素直な80%の方が上」とまで言われるほどだが、 柔軟な判断ができないCPU相手ならほぼ全キャラ有利(CPU飛影相手などはまず負けない)という無茶苦茶な性能になっていた。 この他、携帯アプリ『モンスター・ストライク』とのコラボでは兄そっくりな姉が登場したり、 キャラクターグッズ(キーホルダー)で他のキャラが二頭身なのに戸愚呂だけが原作準拠のゴツい作画のままだったり、 サンリオとのコラボでは戸愚呂のサングラスをかけた80%状態のバッドばつ丸(飛影のコスプレもしている)が登場するなど、 ネタにも事欠かない御方である。 MUGENにおける戸愚呂 『格闘の章』をベースにしたキャラが複数体製作されている。 + Kamekaze氏製作 戸愚呂30%、戸愚呂80%、戸愚呂100% Kamekaze氏製作 戸愚呂30%、戸愚呂80%、戸愚呂100% 『MVC』キャラや幽白キャラに定評あるKamekaze氏の戸愚呂。 新MUGENとWinMUGENの双方に対応したファイルが同梱されており、使い分ける事が出来る。 後述のFangke氏製と同様に霊力メーターを消費して技を出すが、通常のパワーゲージとは別扱いになっている。 30%版と80%版の超霊撃「ダークネスボディーブロー」は空中の相手にも当たるように変更されており、コンボに組み込む事も可能。 逆に原作で猛威を振るった100%版の「フルパワータックル」はかなり発生が遅くなっており、対処しやすくなっている。 ただし、スーパーアーマーが付いており投げも無効のため、簡単には潰せない。 また、氏の幽白キャラではお馴染みの「Spirit Pulse」も搭載されており、それぞれ効果が異なる。 30%版は50%(見た目は同じだが)にパワーアップし、攻撃力と防御力が上がる。 さらにダークネスボディーブローが通常の必殺技になるが、威力はその分控えめ。 80%版には、無い。理由は不明だが、14キャラ中何故かこのキャラにだけ無い。 その代わりに(?)、「Darkness Crushing Tower」というオリジナルのコマンド投げが搭載されている。 100%版は、常時スーパーアーマー(投げは普通に効く)となり、フルパワータックルが使えるようになる。 これら全てにAIがデフォルトで搭載されており、どれも結構な強さを誇る。 + 大垣氏製作 戸愚呂100% 大垣氏製作 戸愚呂100% 同氏の老幻海と同じく、原作再現に霊力回復速度アップと通常技の必殺技へキャンセルを搭載した原作+アレンジ性能。 幻海では攻撃の仰け反り時間も増加アレンジがされていたが、こちらは調整無しで原作と同じフレームにしてあるとの事。 つまりほとんどの攻撃が原作の時点で接触させて有利という事。流石はラスボスである。 原作で出来た背面当てからの永久や、画面端でのノックバック消滅バグによる永久、 気絶システムも再現搭載され、非常に強力な性能となっている。 勿論超霊撃の高速発生超持続無敵ガード不能突進もそのまま搭載されており、 追い詰められてもワンコンボで逆転できる事も珍しくない。 MUGENについて語るスレ用小物ロダにてFPT氏の外部AIが公開されている。 このAIは3段階制のAIレベルに加え、ワンコンボ中での指弾ループ回数、気絶の有無や上記永久の使用可否を選択可能。 のっしのっしと歩きながら通常技で固めつつ、飛び道具でガリガリ削ったり、腹パン(K投げ)したり、 コンボで一気に持っていったりと、永久なんか使わずとも十分な強さを発揮するAIとなっている。 + Fangke氏製作 戸愚呂100% Fangke氏製作 戸愚呂100% 原作ゲームと同様、『龍虎の拳』のように霊力メーター(パワーゲージ)を消費して必殺技を出す。 ライフ400以下&ゲージMAX時に出せる「フルパワータックル」は、ガード不能かつ突進速度が原作と比べても非常に速い。 + {[Evil_Kairi]} ou Gogeta_SSj5氏製作 戸愚呂95% {[Evil_Kairi]} ou Gogeta_SSj5氏製作 戸愚呂95% ディスプレイネームでは「95%」となっているが、外見的には100%と同じ。 sndファイルが入っていないため全く喋らず、音が出るのは攻撃を当てた時だけなのでちょっと寂しい。 また、一部の必須スプライトに抜けがあるようで、ダメージ時にしばしば姿が消える。95%なのは完成度の事なのだろうか? 全体的に火力が高く、4ゲージ技の「Super Combo」や5ゲージ技の「フルパワータックル」などは即死級の威力である。 かなり簡易的ではあるが、一応AIも搭載されている。 + 気ままな黒猫氏製作 戸愚呂80% 気ままな黒猫氏製作 戸愚呂80% 原作再現仕様の戸愚呂。AIは搭載されていない。 これらの他に、はにゅう丸氏によって兄もMUGEN入りを果たしている。 ヅァギ氏による外部AIも公開されているので、弟とタッグを組ませてみるのも面白いかもしれない。 「技を超えた純粋な強さ。それがパワーだ!!」 出場大会 + 一覧 ※タグ未分化含む ( ^ω^)-ニコ動史上最低トーナメント- ラスボス・トーナメント【既出上等】 【新機軸】空気読めない奴は汚ねえ花火だぜリーグ【作品別】 New良キャラ発掘Notトーナメント 大吟醸 無茶?無謀?第5弾 『成長+大貧民』 ほぼ作品別トーナメント【総勢128チーム】 陣取り合戦TAG 無縁塚トーナメント お前ら魔界でやれチームトーナメント 第4回遊撃祭 うp主も参戦 狂下位前後トーナメントII 狂下位以上狂中位付近ランセレバトル 昨日の敵は今日の友 狂下位前後チームトーナメント JUS風キャラタッグトーナメント 【戸愚呂30%】 オールスターゲージ増々トーナメント ゲージ増々タッグトーナメント MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント 【戸愚呂80%】 オールスターゲージ増々トーナメント ゲージ増々タッグトーナメント MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント New良キャラ発掘Notトーナメント 大吟醸 【戸愚呂100%】 オールスターゲージ増々トーナメント 【ゆっくり主催】お前ら魔界でやれタッグトーナメント ゲージ増々タッグトーナメント MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント 格ゲー~台パンありならチームでやればいい ポイント争奪戦 凶上位前後ランセレシングルバトル 打倒剣帝!無差別級大会 エルクゥ未満ランセレバトル 第4回 4人タッグVSボス 大会 凶者繚乱タッグバトル 今度こそAI(愛)だよね!狂下位シングルトーナメント たぶん永久vs即死トーナメント ムゲンモンスターGS 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント New良キャラ発掘Notトーナメント 大吟醸 色々なキャラで色々する大会(イージーボスラッシュ) プレイヤー操作 水没&逆流withとっつき娘(mission37、大垣氏製) 単発!良キャラ発掘絵巻(part143、大垣氏製) *1 + 人間界と魔界を隔てた結界について 結界は霊界の張ったものであり、人間界を魔界の妖怪から守るために張られたものであるとされているが、 その真相は、人間界で利用されていないエネルギーの内霊界に重要なものがあり、 魔界の人間界進出により奪われないよう魔界を悪役に仕立て上げ、上述の大義名分のもと霊界の領土維持を目的に張られたものである。 そのために妖怪の資料や報告書を膨大な量で偽装し、人間界の妖怪が行った悪事の水増し、 捕らえたD級妖怪を洗脳してわざと人間界で悪事を働かせ、犯罪件数を増やすなどの不正を行っていた (洗脳された妖怪達は再び捕らえられた後、霊界で始末された。幽助の捕らえた妖怪の中にいたかどうかは不明)。 これらは全てコエンマの上層部、即ち父親である閻魔大王が指示していたものであり、 「魔界統一トーナメント編」後、コエンマの告発でこれらの悪事が明るみに出た事により閻魔大王は罷免。 霊界は結界を解く事になり、魔界の扉は人間界と繋がるようになった。 結界が張られる以前に起きていた妖怪による大量殺人・誘拐などは、人間が妖怪に依頼したものor人間に利用されて行ったもので、 結界が解かれた時点で妖怪が人間との利害関係無しに人を殺めるケースは数年に1件と、人間が人間を殺めるケースの数千分の一の確率であるという。 なお、「魔界の扉編」冒頭で言われていた「B級以下は通過できる結界」は、その後速攻で「D級以下は通過できる結界」に改められているので、 「技術的にA級以上を防ぐとB級以下を素通ししてしまう」という霊界からの説明は、上記の事を考えると虚偽だった可能性もある。
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/806.html
遠くに春の足音が聞こえてきたか、ここのところ小春日和が二、三日続いたかと思えばその分を取り返すようにひどく冷え込むという日々が続く猫の国。 兎角体調を崩しやすい時期であるとともに、僕の所属する研究科がそろって参加する大きな学会が地元で開催される、非常に多忙な時期でもある。 そして、その学会は二日後に迫っていた。学生達はこの学会での発表が重要な卒業要件であるため、特に真剣な姿勢で臨まなければならないのだ。 「あ、ミカンとってにゃ」「ほいよ」「あー極楽にゃー。なんにもしたくねえにゃー」「そういや、こないだヒトメス喫茶行ったらさあ」「んにゃ」 「『コタツdeみかんフェア』つーのやってて」「まじにゃ」「まじまじ。2時間でイチゴー使った。マジ天国」「あーそりゃ使うにゃー。今度連れてけにゃー」 「君達、そ ん な に 留 年 し た い の か 」 「「ぐげにゃあ゛あ゛あ゛」」 そういう緊迫しているはずの状況の中で、コタツに引きこもってごろごろとだべる学生どもの頭を上から思いきり握りつぶした。 「シャール君、スライドの直しは終わったのかね。モルト君、僕はまだ君の発表の原稿を見せてもらってないんだがね」 「いやー、寒くて」「コタツの温もりが恋しいにゃーよ」 「学会は明後日だぞこの馬鹿者どもが!! 温もりどころか尻尾に火が点いているのが分からんか! なんなら僕が点けてやるぞ!!」 尻尾を膨らませてコタツから飛び出す馬鹿二人。 講座へのコタツ導入を阻止できなかったのが痛かった。今年は特にネコ学生の進捗が致命的に遅れている。 かといってコタツを撤去しようとすると団結して一揆を起こすので始末に負えない。 これだから猫は。こいつら、長い人生一年くらい留年したって構わないと最初っから舐めてかかっているのだ。これだから猫は! 「先生、今日機嫌悪くね?」 「ここんところ修羅場だからにゃー。結局昨日も泊りだったみたいだし、ほら、先生のシャツヨレヨレにゃ」 「ああー。上からは俺らの面倒を押し付けられ、シャツを届けてくれるような嫁さんもなし」 「万年独身助教授の悲哀が身にしみるにゃー」 「貴様ら、さっさと研究に取り掛からんかァッ!!」 今度こそ風を巻いて逃げていく学生どもにこめかみを押さえる。 好き勝手言いおって。僕がヨレヨレなのは誰のせいだと思っているのだ。 彼らの言うとおり、ここのところろくに家に帰れない日が続いている。 学生たちは交代で仮眠をとったり家で寝てきたりとしているが、彼らをそれぞれ手伝っていた僕はここ三日ほど一睡もしていない。 しかし、苛ついているのは睡眠不足だからでも独身の悲哀が身にしみるからでもない。家のユキカが心配だからだ。 なにせ彼女には家の中で凍死しかけたという信じられない前科がある。 一応、一日一度は様子を見に帰っているのだが、それだって心配なものは心配なんだ。 未だ助教授である自身をこんなに悔しく思ったことは無い。仮に僕が教授であったなら、この講座の責任者であったなら、絶対にコタツなど導入させなかったものを! 「まあまあウォルター君、そうカリカリしなさんな。君も温まりたまえよ」 振り返ると、仕立ての良いスーツと銀縁眼鏡の、銀毛の猫男性が黒猫の美女を伴っていつの間にかコタツに入っていた。 「……ギルデンスターン教授。そこで何をしておられるのですか」 「見ての通り、コタツにあたって秘書にミカンを剥いてもらっておる」 ギルデンスターン教授は僕の恩師で、鶴の一声でコタツ導入を決定した講座のトップであり、名目上は先ほどの学生二人の指導教官である。 だのに、なんだその余裕は。ええおい爺さん。 「はい先生、剥けましたよ。筋は取るのでしたわよね?」 「うむ、ご苦労。――ふむむ、やはりコタツにはミカンに限る」 ……まあいい。いやよくはないが今さら言っても始まらん。教授がここに居るなら今のうちだ。 「おや、何をしているのかね?」 見ての通り、鞄を取り出して手荷物をまとめている。 「一旦帰らせていただきます。僕が戻ってくるまで学生たちの面倒をお願いします」 「嫌だな、大変そうだ。いいじゃないかね、着替えくらい。以前は二、三日帰れずとも気にしなかっただろうに」 大変だと分かっているなら少しは手伝え。半分はあんたの生徒だ。 家には、目を離したらどうなっているか分からない子が一人で待っているんだ。 「そうも言ってられんのです。ほんのしばらくの間だけですから」 僕はそんな無体を言ってはいないはずだ。それでも迷惑そうに片眉を上げた教授に、秘書の黒猫が何事か耳打ちする。 上がった教授の眉尻がだんだんと下がっていくが…………。 …………なんだ、その理解と感慨と憐れみの滲んだ笑顔は? 「そうか、君も加齢臭を気にする年齢になったのか」 「かッ……!?」 僕はまだそんな年じゃない! 「心配要らんよ。まだ君の鼻でしか分からんレベルだ」「あまり気に病まないでくださいね。いずれ誰もが通る道ですわ」 二人ともいかにも親切ごかしているが、口角がニヤニヤと上がっている。何と腹立たしい。だが、くそっ、否定するのも面倒だ。 「とにかく、僕は帰ります! すぐ戻りますからちゃんと見てやってくださいよ!」 「うむ、前向きに善処しておこう」「先生、ミカンもう一ついかがですか?」 激しく不安だ。しかし、ユキカの様子も心配だ。 ばたばたと鞄をまとめコートを羽織って出ていこうとすると、学生たちが次々と縋りついてきた。 「え゛ぇっ!? 先生帰っちゃうんですか!?」「すぐ戻る!」「俺の質疑応答は!?」「後で見てやるから!」「先生どうしよ実験データ失くしちゃった!」「な、バ……っく、探してやる! 後で!」「やったぜコタツー」「入 る な 馬 鹿 者 !」 逃がすまいとコートの裾を掴んで扉の内に引きずり込もうとする亡者どもをちぎっては投げちぎっては投げ、ようやっと僕は研究室を後にすることができた。 全てが終わったら、絶対にコタツを叩き壊してやる。 「お帰りなさいませ、旦那様」 家に帰ると、僕の分の着替えと朝食が用意されていた。軽く泣きたくなった。 思わず撫で繰り回したら石より固く硬直された。軽く泣きたくなった。 研究室に戻ると、学生たちは全員コタツで寝ていた。軽く泣きたく……殺意が沸いた。 「起きろ―――――!! 貴様ら、僕がいないと半刻も持たんのか―――!!」 「ぶにゃっ!? げ、先生もう戻ってきたの!?」 「んむむ、うるさいぞウォルター君。静かにしたまえ」 「教授、あんた、あんたなあ!」 二日後、学生たち全員が無事に発表を終えたのは紛う事なき奇跡である。 ◇◇◇ 今日は休みだ。大事な事なので二度言おう、今日は休みだ。 そう、昨日、ようやっ…………っと学会が終わったのだ。 もう睡眠不足で痺れる頭を抱えながら学生どもをコタツから引きずり出さなくて良いし、金釘流に誤字だらけの発表原稿やピンボケのスライドともしばしの別れ。 データ失くしたの検体失くしたのやる気失くしたのと泣きつかれることもない、平和な日々が戻ってきたのだ。 昨日までぐずつき気味だった天気も今日になってスカッと晴れて、季節の割には空気も暖かく気持ちいい。 まるで今日という日をお天道様も祝福してくれているようではないか。 ドリップされるコーヒーの香りが馥郁と鼻腔をくすぐり、ベーコンを炒める音も景気が良い。 フライ返しを振るう細い背中を差し込む朝日が照らしている。 「おはようユキカ。良い朝だね」 何故だ。ぎょっと細い背中が跳ねて、振り向いた黒い瞳が、朝の光の中まるで化け物でも見たかのように見開かれている。 「お、おはようございます」 「あ、ああ」 この爽やかな朝においてさえも、僕は恐怖刺激か。 毎朝毎夕顔を突き合わせて、いい加減挨拶くらいは馴染んでくれたものと思っていたのだが。 「申し訳ありません朝ごはんまだできてなくて、ぁ、コーヒーは」 「ああいい、それくらい自分でやるから。それよりちゃんと火を見ていてくれ」 浮かれ気分から大分トーンが下がったが、それでも気持ちの良い朝であることに変わりは無い。 「……今日は、まだお休みかと思ってました。昨夜はとてもお疲れのご様子でしたので」 「ん、ああ、うん。確かにね。おかげで今日は朝の運動をサボってしまった」 もう若者ではないという事か、5徹の後の打ち上げは少々きつかった。 大した量は飲んでいなかったはずだが、玄関に上がってからベッドにたどり着くまでの記憶がスコンと抜けているのだ。 「もしかして、昨夜は迷惑をかけたかな」 「 めっそうもございません」 一瞬だけ視線が虚ろさを増した。大変な迷惑をかけたらしい。 そういうことならこの子が驚いたのもきっと仕方ない。うん、仕方ない。 新聞を広げている間にミルクに浸したパンとスープ、卵にベーコンがテーブルの上に並べられ、彼女も席に着く。 「ところで、少し前のことだが、君の誕生日を祝おうと約束したな。覚えているかい」 「あ、は、はい」 そうか、覚えていたのか。 「つい忙しさにかまけてそれっきりにしてしまったが、どうだい。何か欲しいものは考えついたかい?」 ユキカが目に見えて固まる。 やっぱりな。 それでもさらに目だけでさらに問いかけると、黒い瞳の奥の奥、かすかに逡巡するような光が見えたが、ややあってそれも消えてしまう。 微かな意思の色さえ消えた白い肌と、黒い髪に黒い瞳。輝かんばかりの朝なのに、彼女だけがモノトーンに染まっている。 空虚な表情で口を開こうとした彼女を手で制す。 「言わなくていい。大体こうだろう。自分はヒトで奴隷だと。だから祝い事なんてしなくていい、もしくは、僕の好きなようにやればいいと。どうだ、合ってるか」 開いた瞳孔が僅かに締まり、緩慢な動きで左右に振れたが、結局頷く。 逃げ出したくらいだからな。そうかなとは思っていたさ。だからこそあるいは、とも思っていたんだが。 まあ、平たく言えば、こういう反応は想定の内という事だよ。 ふっふっふ。 「ユキカ、君は今日暇だな?」 「は?……はい。特に予定は、何も」 そうだろうね。今のこの子には、基本的に家事以外できることはないのだから。 「やろうか、誕生会。今日」 薄桃色の唇がほけっと開いて固まった。 玄関へ続く扉を開けると視界一杯に溢れかえる、鮮やかな色彩。 面食らったようで隣のユキカの動きが止まった。 朝一番に買ってきた花、花、花だ。まだ冬の息吹が残る中でもこれだけの量と種類が買えるあたり、さすがは世界一の大国、猫の国。 農業においてもその技術水準は素晴らしいの一言だ。 「これ、いつのまに」 「朝市でちょっとな」 二人きりの誕生会なのだから、なおさら華やかに彩らねばなるまい。 「ちなみにこれは君のだ」 特別製の一番大きな花束を取り上げて押し付ける。 「……私、ヒトです。こんなこと、していただかなくても」 「僕がやりたいんだ。付き合ってくれ」 俯いて花に埋もれた顔は僕からは見えないが、花を貰って悲しむ人間はそうはいない。 まず掴みは上々、ということでいいのだろう。きっとそうだ。 「さあて、今日は忙しくなるぞ。心苦しいが、主賓たる君も座ってばかりはいられない」 「……はい……」 「だが、その分楽しい一日にしよう、な」 返事は無く、花束を抱いた肩が壊れそうに縮こまった。 ◇◇◇ 彼女は困っていた。 目の前では見上げるほどに大きな狼男が実に機嫌良さそうに立ち働いている。 彼は、彼女がこれまで仕えた中で最も恐ろしい外見をした「人間」だ。 今はリズミカルに箒を振るっているその太い腕は、簡単に彼女の首をへし折れるだろう。 いつもは向けられるだけでナイフを突きつけられるような心地のする鋭い目つきが、今は珍しく柔らかに緩んでいる。 怒鳴られると脳味噌を引っ叩かれた気になる太い声がこの世界でも聞かない旋律の鼻歌を歌っている。 ……あんまり、上手くはない。それを彼女が口に出す時は絶対にこないだろうけれど。 「あ、の、旦那様」 「ん? テーブルクロスは替えてくれたか」 「は、はい……えっと、そうじゃなくて」 「そうだな。花瓶はどっちを使うべきか、迷うところだね」 「こちらの方が合うかと……いえ、その、ですから」 「うん、なんだい」 上がった口角から覗く獣の牙が本能的な恐怖を掻き立てる。 なのに、どこをとっても恐ろしい顔をしているのに、笑うとちゃんと優しい人に見えるのが彼女には不思議だった。 彼女は困っていた。 さりとて、奴隷の身で主人の上機嫌に水を差すのは恐ろしい。とてもとても恐ろしい。 しかし、そこを強いてでも彼女は言わなければならなかった。 「こんな…………、……こんなにたくさんの花、飾る所も置いておく所もありません」 「むっ!? いやそんなはずはない。なせばなる、なんとかなる。 交代だ。そっちは僕が何とかしよう」 そうじゃない。本当は他にもっと、言わなければならないことがあるのだ。 ……けれど、彼女は困っていたのだけれど、どうしてか口がうまく動かないので、やっぱりもう少しだけ後で言う事にしようと思った。 ――ちゃんとする。ちゃんとするから、もう少しだけ。 喉の奥にへばりついて消えない血の味を、知らず初めて無視して飲み込んだ。 どうしてうまく口が動かないのかは考えなかった。 ……後になっても口が動くようにはならないんじゃないか、とは少し考えたけれども、それはいざその時になってから考えることにした。 そして、その『後』がいつになるのかは、やっぱり考えなかったのだった。 ◇◇◇ 「いいから。座って、TVでも見ながらゆっくり待っていなさい」 「そ、そんな訳にはいきません」 外はまだ晴れているが、今に槍が降りそうだ。 何と、ユキカが弱々しくも頑張って譲らない。 「旦那様だけに働かせるなんて」 「主賓とはそういうものだ。大体、たかが料理だ。そう大げさに考えるな」 そう、今は、飾りつけが終わり、これから食卓に並べる料理をこさえようというところだ。 あんまりに彼女をこき使うのも難があるのでここからは僕一人で取り掛かろうと考えていたのだが、そこでユキカは僕にそこまでさせるわけにはいかない、自分で作る、と必死に主張しているのである。 しかし、少し考えてみてほしい。彼女を寿ぐご馳走を、彼女自身に作らせてどうする。 「そんな、だって、私はヒトです」 困ったな。そんな顔をされると、まるで僕がとんでもない無理難題でも吹っ掛けているみたいじゃないか。 「分かった。そうまで言うなら君にも手伝ってもらう。二人で作ることにしよう。それならいいだろう?」 「……、はい……」 さて、祝い事と言えば、何をおいてもまずは肉と相場が決まっている。異論は認めん。 「見ろ。今日の目玉は凄いぞ」 クーラーボックスの一つから取り出したるは特級のタックルード。一羽まるごとだ。 さしものユキカも目を丸くするのを見てとって、さらに気分が良くなった。 「すごい……シチメンチョウですか?」 「ほう、君のところではそう呼ぶのか」 「多分、こんなに、大きくなかったと思いますけど」 恐る恐る肉の背の当たりを撫でるユキカの手付きには、純粋に感心だけが滲んでいる。 「そうだろうそうだろう。質の方も折り紙つきだぞ。なんせ群れのボスを牧場主が三日三晩の死闘の末ようやく仕留めたという代物だからな!」 「……はい?」 タックルードはこの辺の地域の牧場で飼育される食肉用の家畜だが、特徴はその肉質が個体の攻撃性と正比例する点にある。 他の家畜のように狭い厩舎の中で餌だけ食わせて飼殺しにしていては、とてもじゃないが食えたもんじゃないパサついた味にしかならない。 できるだけ野生に近い状態で放し飼いにして、隙あらば飼い主の心臓に嘴を突きたてようとする殺し屋のような本性を全開に育て、その力が全盛を迎えた個体を死力を尽くしてねじ伏せてこそ肉の味は円熟し、得も言われぬ妙味を口の中に醸し出すのである。 競り市で、はちきれそうな筋肉に真新しい包帯を巻いた売主が、金の問題じゃない、俺に勝てる男にしか譲らない、と嘯いていたのでこれ幸いと殴り倒して破格の安さで手に入れたのだ。 いやあ、いい買い物だった。恐らく二度と無いだろう。 「ヒトは肉体的に弱いから、美味しく育てるにはきっと相当の苦労をするのだろうね」 「どうなんでしょう……」 ふむ、この子は畜産には興味が無いと見える。 「ところで、これ、どうするんですか」 「そうだな。僕は一つしかないと思っているが、君はどうだ」 黒い瞳のなかにあるかなしかの興奮を見て取れるのは、気のせいではないだろう。 「ロースト、ですか」 「そう。丸焼きだ」 今日のは僕がこれまで目にした中でも最高級の品だ。既にそれ単体で完成された食肉の芸術である。 濃厚に舌に纏わりついて味覚を支配し、そのくせ味わう傍から余韻だけを残して次の一口を誘うように素っ気なく溶けていく、まるで娼婦のようだと称された肉の真の旨味をそのままに味わわんとして何とする。 「下ごしらえは僕がやろう。君は詰め物のほうを頼む」 「はい。中身は」 「君に任せる。期待してるぞ」 正味のところ、僕よりもこの子のほうが明らかに料理は上手い。 小さな肩を軽く叩くと、ユキカは僕に向けて上向かせた目線を真ん中、足元と段々に移し、最後に俯いた頭をこくんと下げた。 「おや? ユキカ、皮むき器はどこにしまった?」 「ぁ、申し訳ありません……こちらに移してしまいました」 「ん、そうか。――軽量カップは」 「そこです」 「ああ、ありがとう」 早くも想定外の事態が明るみになったのは、ユキカと調理を始めてすぐのことだった。 なんと、物の置き場所が分からん。 考えてみればここ一、二ヶ月はユキカが主にこの台所を使用していたわけで、物の配置が変わっているのは当たり前だ。 「旦那様。シュバインのお肉、下ごしらえが終わったので置いておきます」 「ん、ああ」 そうして僕がまごついている間にユキカはさっさと調理の手を進めてしまうのだった。 最早我が家の台所は彼女のフィールドであったか。 これではどっちが手伝っているんだか分かったものじゃない、というか、要所で僕に指示を伺ってくるものの、調理の主役はユキカ、僕はサブとして自然と役割分担が確立されてしまった。 まあ、それはそれで別に文句はない。 くるくると自在に動き回るこの子の姿は、普段のびくびくおどおどした様子にくらべれば格段に好ましいことだし。 「どうかされましたか?」 隣でリズミカルに響いていた包丁の音が途切れた。 知らずに見つめてしまっていたらしい。 「いや、いつも美味い飯を作ってくれるだけあって、流石に大したもんだと思ってね。僕のゼミの女生徒など魚も捌けないというのに」 感情の読み取れない瞳が瞬いて、はあ、と気の抜けた返事を寄越して調理に戻った。 彼女の包丁と、火に掛けられた鍋が立てる音、それに水音だけが響く。 「……あの、旦那様」 お、喋った。 「美味しかったですか、ご飯」 「ん? ああ。言ったことは無かったか? お陰で食事が楽しみになって、太らないようにするのが大変だ」 「そうですか」 それだけで、また調理の音だけが台所を支配する。 しかしこの子が用件でなしに自分から話しかけてくるとは珍しい。なんとなく得したような気分だ 「旦那様」 お、またか? 「この黄色い果物なんですけど……」 ユキカが手にしているのはリトゥムと言って、シャリシャリとした歯ごたえがリンゴに似ているがより酸味が強く、皮を剥けば滴るほどの汁気を蓄えている。 僕はデザートに使う積りだったがユキカは絞ってドレッシングに使いたいという。 リトゥムをそんなふうに使ったことは無かったが、この子が言うなら少なくとも不味くはならないだろうからと気軽にOKを出した。 よし、インゲンを洗い終わった。 魔洸コンロが空いていたので、フライパンを出してソテーを作ることにする。 その後もちょいちょいとユキカがあれを使いたい、こうしてみたらどうかと訊いてくるので、適当に任せながら二人で調理を続けていく。 なぜだろう? いつの間にか空気が変っているような。気のせいか? なんとなく首を傾げていると、オーブンから漂っている匂いがそれだけで涎が止まらなくなるような香ばしさに変わった。 焼き上がりの印だ。 「ユキカ、来てみろ。タックルードが焼けたぞ」 手招きすると、ユキカも調理の手を止めて寄ってきた。 オーブンを開けて、二人で頭を寄せて中を覗き込む。 ……ん? なんか今、さらっと驚くべき珍事が起こったような気がするぞ。 まあいいか。 むわっと湧き上がった蒸気はそれ自体が今すぐ齧り付きたくなるような旨みを含んでいた。 そして肝心の本体はというと。 「……美味そうだな。なあ、おい」 「……はい」 他になんと表現していいか分からない。 パリパリに焼けた表面は輝くような焼き色に変化していて、滴る脂が余熱でパチパチと弾けて質感を伴うほどにジューシーな香りを飛ばす。 ふっくらとして、それでいて鎮座と表現すべきこの存在感から、味の程は推して知るべし。 しかしこんな瑣末だけを捉えた描写ではこの確信を伴った期待感はとても表現しきれない。 美味そう。全てはこの一言に尽きるのだ。 念のため串を通す。よし、ちゃんと中まで焼けているな。 もっとも、この鼻が焼き加減を誤ることなどありえないのだが。 ミトンを手にオーブン皿を取り出した。 「ふふふふ」 自然と笑いが漏れる。 傍らのユキカを見やると、その瞳がわずかに輝いて見えたのは決して気のせいではあるまい。 美味い食い物はそれだけで偉大だ。エンターティメントである。 「そういえば君、詰め物は何にしたんだ?」 「はい。フルーツ系にしてみました」 ……フルーツだと? 芋とかキノコとかじゃないのか? 「全部がフルーツなわけじゃなくて……大丈夫、美味しいです」 「本当だな? もし不味かったら~、、、冗談だ。何もしないから逃げるな。君の判断は信頼している」 ぎょっと跳び退ってから、おずおずとこちらを伺うユキカ。 それがいつもの張り詰めた怯え方ではなくまるで叱られた子供のようで、思わず笑ってしまった。 「な、なんですか?」 なんだこの子。ほんのちょっと普通にすればこんなに可愛いじゃないか。 ――ああ、そうか。さっきから不意に感じる不思議な違和感の正体はこれか。 嬉しくなって、困惑して揺れる黒い瞳にまた笑いが漏れた。 「なんでもないよ。ただ、なんだか楽しくてね。君はどうだ?」 「…………………ぇ……?」 「え?」 見返すユキカの瞳から、唐突に一切の光が消えた。 ◇◇◇ 【水溜りを踏み躙って汚れた靴をきれいにした。】 【顔を濡らす飛沫と同じ味がねっとりと舌にへばりついて、見下ろす猫が全身を染めたままげらげらと哂う。】 【蹴り飛ばされても不思議と痛みは感じなかった。】 指摘されて気づいてしまった。 今日、確かに彼女は嬉しかったし、楽しかった。 一緒に料理をしたのも、かつて父と並んだ台所のようで楽しかった。 料理の腕を褒められたのも、花を買ってくれたのも。 ――ちゃんと止めるつもりだったのに。 ――上手く言えないから、ほんのちょっと後回しにしただけだったのに。 彼女はいつの間にか忘れていた。 ――私は、ヒトなのに。 だが、そこで彼女は最初に上手く口が動かなかった理由に思い至る。 信じられなかった。吐き気がする。 ――本当は、嬉しくなったりしちゃ、いけなかったのに。 崩れ落ちそうになった彼女を力強い腕が支えて、低い声が半ば裏返って彼女の名を呼んだ。 心配そうにこちらを覗き込む主人の緑の目に、いっそ自分を射抜いて殺してくれないか、と彼女は願った。 ――そんなことを願うくらいなら自分で死ねばいいのに、それすら出来ないから。 だから自分はヒトなんだと、今日いつの間にか忘れていた現実を、喉の奥にじわじわと蘇る血の味と共に彼女はやっと思い出したのだった。
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/178.html
https://w.atwiki.jp/rozen-yuri/pages/309.html
「はぁっ…はぁっ…は…」 やった やってやった 薔薇乙女の誇りなんてもう関係無い お父様 翠星石 ごめんね 僕はもう、この子だけでいい この子しかいらない ‥‥‥‥‥‥ 「はぁ…レンピカ、手伝ってくれてありがとう」 僕の頭上をくるりと回る青い光 少し、後ろめた気な動きなのは、当然だろうな いくら主の命令とは言え 犯罪の手伝いなんて――― ‥‥‥‥‥‥ 計画的な犯行ではない バレるのも時間の問題だ いっそのこと、他のドールのせいにしてしまおうか? いや、今更考えたところで何にもならないだろう だったら―――― 「好きなように、させてもらうよ」 僕は目の前の雛苺に、そう呟いた ‥‥‥‥‥‥ 僕はいつものように桜田家に遊びに行っただけなんだ ただ、たまたま真紅はビデオを見ていて、翠星石はキッチンに居て、雛苺は僕の横で寝息をたてていた それだけだった 『誰も僕が来たことに気付いていない』 『抵抗する術の無い雛苺』 そんな言葉が、なんで頭を過ぎったんだろう なんでいつも通り、そのままキッチンに行けなかったんだろう 嫌そうな様子のレンピカに無理矢理、雛苺を連れ去る手伝いをするように命令した 人気の無い静かな林へ雛苺を運ぶと、両腕を樹に固定した 時折、楽しそうな寝言を呟く雛苺 途中で起きてしまったら何とかごまかして連れてくるつもりだったが、たいしたことをしても起きないところを見ると、昨晩何か楽しいことでもあって夜更かししたのかな、なんて考える ごめんよ雛苺 だけど 君が欲しいんだよ まだ夢の中の雛苺に口付ける うっすらと瞼が開く まだ夢と現実の狭間にいるみたいだ そのまま舌を侵入させると、今日初めて寝言以外の声を発した 段々と意識を取り戻しているようだ 「んっ、は…そ、せい…?」 「おはよう、雛苺」 唇を離して挨拶をすると、そのまま耳に舌を這わせる 「やっ! …え?」 雛苺は自分の頭より上にある腕を見上げる 腕が拘束されていることに気付いたらしい 「え…蒼星、石… ヒナのローザミスティカ…取りに来たの…?」 「…………」 なるほど、そう解釈するのか 酷いなぁ雛苺 昨日まで仲良く遊んでいたのに 「それは、君次第だよ、雛苺」 脅しのような台詞を吐いて、ドロワーズの中に手を入れる 太腿を撫でると、雛苺は脚を動かそうとする、が、 「ねぇ、ローザミスティカ…取られてもいいの?」 と言うと、目に涙を浮かべ動かなくなった その時に、自分がどれ程非道な行為をしているのかを再確認した だけど目の前にこんな状態の雛苺が居て、ほおっておけと言う方が無理だ 気分が良くなった僕は雛苺のドロワーズを一気に脱がす 自分はこういう性癖があったのか 少し驚く 「…おや?」 雛苺の膣の入口はヒクヒクと疼き、ほんのりと湿気を帯びていた ああ本当 これを我慢できる筈がないだろう 「雛苺…興奮しているのかい?」 「ッ!!」 「君は僕と相性が良いらしいね」 そう言って、胸の飾りを摘む 「あっ!」 「どう?こういうの気持ち良い?」 「い、たい…よぉ…」 「そう、でも興奮してるだろう? ほら、」 腹の下の筋を指でなぞり、左右に開けば中から愛液が溢れた 「くすくす…」 「うっ…う…」 「不思議そうにしてないところを見ると、知識はあるみたいだね? 誰に教えてもらったの?」 「え…っ」 「だから、誰とこういうことしたの?」 「……っ」 「言いなよ」 さっきより強く乳首を摘む 抓ると言ったほうが正しいかも知れない 「あっ! しん、真紅!真紅!」 「…ふうん」 予想はしてたけど、こうやって本人の口から聞くと悔しい 僕が我慢しているときに、妹達は好きなことをしていたというのか 「じゃあ全部開発済みなのか…」 そのまま指を入る所まで挿入する 雛苺は痛そうに顔を歪めるけど、そのくらいが気持ち良いんだろう? さっきまでの高揚した気持ちが嘘みたいだ 分かっていたのに、僕だけのものじゃないと改めて思った途端にここまでなるものか 膣内を掻き回す指に反応する雛苺に、最早可愛さも感じなくなった 「…こっちは好き?」 ふと指を後ろに動かしたそのとき 雛苺の体が強張った 「ん?」 「あ……」 「…嫌いなの?」 べったりと濡れた指を菊門で円を描くように回す 「わかん、ない…」 「え?」 「されたこと、ない…」 僕の中で 何かが働き出した気がした 「へぇー…」 「そ、蒼星石…」 「わかってる雛苺? 君は今…」 逃げられないんだよ? ‥‥‥‥‥‥ 「ふふ…可愛いね、雛苺…」 「やだ!痛い!痛いよぉ!」 「指を二本入れただけじゃないか それに、前のほうは嬉しそうだよ?」 「いや!いやぁぁ!!」 そうだ 今日から雛苺は僕のものなんだよ 君は逃げられないんだ 「僕を楽しませてよね…」 今日からよろしくね 僕の雛苺 END
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/179.html
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/899.html
シリーズ概要 そのシリーズについての簡単な説明。ジャンルとかあらすじとか。 シリーズ作品 【禁域の姉弟、瑠璃色の針 第一話前編】 【禁域の姉弟、瑠璃色の針 第一話後編】 【禁域の姉弟、瑠璃色の針 第二話前編】 【禁域の姉弟、瑠璃色の針 第二話後編】 タグ:禁域 主な登場人物 安達 久 安達 凛 安達 遊衣 作者コメント なにかあればどうぞ 戻る
https://w.atwiki.jp/yukue/pages/364.html
蛇足2 弟視点 兄弟たちと別れて数年。俺は立派なハトーボーへと進化していた。 シンボラーと2匹から始まったここでの暮らしは、今では大きな群れへと成長していた。 見回りをしていた息子が何かを見つけたらしく、慌てた様子で飛んでくる。 知らせを受けて駆けつけた俺が見たのは、大勢の幼いマメパト達とワシボン達。 息子にはすぐさま手当のための薬草と木の実を持ってくるように指示を出し、 待っている間に事情を確認する。 予想通り、彼らもまたかつての俺みたいに捨てられたポケモン達らしい。 ワシボン達の方はなんてことない会話を繰り返しているが、 マメパト達の方からかつてよく聞いた言葉混じりの会話…。 『平和な国が…』『ハトーボーがいるんだって…』『ここにもハトーボーいるよね?』 『ここってちょっと小さいけど森だよね?』…。 こういう時、俺はいつも陰惨たる気持ちになる。この後の展開が想像できるからだ。 そして。予想通りマメパト達は「平和な国を目指している」と言った。 ハトーボーである俺を見て、ここが平和な国だったんだと喜ぶ彼らに、 「残念ながら違う。俺はハトーボーだが、ここは平和な国ってほどでもないぞ」と言う時ほど辛いものはない。 確かに…自画自賛だがそれなりに良い群だとは思う。同じ境遇のポケモン達を保護してきた結果、 今では鳥ポケモンだけでなく天敵っぽい感じのポケモン、俺より大きなポケモンも大勢いる。 だけどそれで平和かと言うとそうでもなく、もちろん敵や捕食者に襲われることや、 トレーナーと遭遇して命を落とすものだって存在するし、冬になると餌のやりくりすら大変だ。 そのことを伝えた後の反応はそれぞれである。 大体の場合、やっぱりそれでも平和な国を探しに旅立つマメパト達は結構多いのだ。 なんと言っても小さくて弱い俺たち。難しいことが理解できない俺達。 幼いうちに親から引き離され、頼る者もない俺達にとっての数少ない希望の地なのだから。 …俺だって、きっとこの群がなければ、いや、シンボラーに出会っていなければきっとそうしていただろう。 しかしシンボラーは古代からの習性で同じルート以外を飛ぶことはできない。 そして俺は置いて行くことができなかったから、結果としてここにいると言うだけでしかないのだ。 結局俺は平和な国には辿りつけなかった。 だけど。たまごを抱えたシンボラー。息子。娘。大勢の仲間たち。新しく加わったワシボン達とマメパト。 嫌なことや危険なこともたくさんあるけども皆がいる今の生活が。この場所が。 俺自身にとっては確かに何よりも大事なかけがえのない場所なのだ…。